プロボクシングの階級(軽量級)
プロ・ボクシングの全17階級の中で、5番目に軽い階級はバンタム級です。バンタム級の体重制限は118ポンド以下（国際単位で53.524kg以下）です。さらに、バンタム級よりも軽い階級にはスーパーフライ級／ジュニアバンタム級／ライトバンタム級があり、体重制限は115ポンド以下（国際単位で52.163kg以下）となっています。
バンタム級で代表的なボクサーとしては、ファイティング原田が挙げられます。彼は「歴代最も偉大な日本人ボクサー」と称されており、1962年（昭和37年）に19歳で世界フライ級王座を獲得しました。その後、バンタム級に転向し、1965年（昭和40年）には世界バンタム級王者となり、日本人初のフライ級・バンタム級の2階級制覇を達成しました。
また、1994年（平成6年）にはWBC世界バンタム級の正規王者である薬師寺保栄と、同階級の暫定王者である辰吉丈一郎による日本人同士のWBC王座統一戦が行われました（判定により薬師寺保栄が勝利しました）。これは史上初の日本人同士のWBC王座統一戦でした。また、1994年（平成6年）にはWBC世界バンタム級の正規王者である薬師寺保栄と、同階級の暫定王者である辰吉丈一郎による日本人同士のWBC王座統一戦が行われました（判定により薬師寺保栄が勝利しました）。これは史上初の日本人同士のWBC王座統一戦でした。
プロ・ボクシング全17階級のうち、4番目に軽い階級がスーパーフライ級／ジュニアバンタム級／ライトバンタム級です。体重制限は115ポンド以下とされており、国際単位に換算すると52.163kg以下になります。なお、ひとつ軽いフライ級は112ポンド以下（国際単位に換算すると50.802kg以下）に設定されています。日本のプロ・ボクシングではかつて「ジュニアバンタム級」の名称が使われていましたが、現在はスーパーフライ級に統一されています。
この階級の代表的なボクサーは、タイのカオサイ・ギャラクシーです。彼は1984年（昭和59年）にWBA世界スーパーフライ級チャンピオンを勝ち取って以降、合計19度もの防衛戦に勝利し、現在もタイの国民的英雄として知られています。
また女子ボクサーとしては2008年（平成20年）にIFBAバンタム級の王者になった天海ツナミがスーパーフライ級に転向、2009年（平成21年）にWBA女子世界スーパーフライ級王者に輝いています。
プロ・ボクシング全17階級のうち、3番目に軽い階級がフライ級です。体重制限は112ポンド以下（国際単位に換算すると50.802kg以下）となっています。なお、ひとつ軽いライトフライ級／ジュニアフライ級が108ポンド以下（国際単位に換算すると48.988kg以下）と設定されています。
フライ級で初めて日本人チャンピオンになったのは白井義男です。1952年（昭和27年）当時、まだ今のように複数の団体が世界戦を扱っておらず、階級も細かく分けられていなかった時代に、白井義男は世界フライ級王者となり、日本初のプロ・ボクシング世界王者となりました。
女子ボクサーでは真道ゴーが2011年（平成23年）に日本女子ボクシング史上最年少で東洋太平洋タイトルを獲得し、その後2013年（平成25年）にWBC女子フライ級王者となりました。彼女の活躍は、日本の女子ボクシング界において大きな注目を浴びました。
プロ・ボクシング全17階級のうち、2番目に軽い階級がライトフライ級です。体重制限は108ポンド以下（国際単位に換算すると48.988kg以下）とされています。なお、ひとつ軽いミニマム級／ストロー級／ミニフライ級は105ポンド以下（国際単位に換算すると47.627kg）に設定されています。
日本のプロ・ボクシングではかつてジュニアフライ級の名称が使われていましたが、現在国内ではライトフライ級に統一されています。しかしWBA及びWBCでもライトフライ級の名称が使われている反面、IBFやWBOではジュニアフライ級と呼ばれており、世界では統一されていません。
この階級の代表的なボクサーは具志堅用高です。彼は1976年（昭和51年）にWBA世界ライトフライ級タイトル戦に挑戦してKO勝ち、見事チャンピオンに輝いて以降には13度もの防衛戦に勝利しています。また防衛戦では6連続KO防衛の偉業も果たしています。
また女子ボクサーでは2008年（平成20年）にWBC女子世界ライトフライ級王者を勝ち取った富樫直美が有名です。彼女はその後も多くのタイトルを獲得し、日本の女子ボクシング界で一時代を築きました。
プロ・ボクシングの全17階級の中で、最も軽い階級はミニマム級／ストロー級／ミニフライ級です。”ミニマム”は”最小限”を意味し、”ストロー”は”藁”を意味します。この階級の体重制限は105ポンド以下（国際単位で47.627kg以下）です。ただし、女子プロ・ボクシングの一部団体では、さらに軽い階級が設定されています。アトム級／ライトミニマム級／ミニマム級／ストロー級／ミニ級の体重制限は102ポンド以下（国際単位で46.266kg以下）です。
ミニマム級の代表的なボクサーとしては、メキシコのリカルド・ロペスが挙げられます。彼は22度もの防衛戦に勝利しました。また、日本のボクサーで初めてミニマム級の王者となったのは井岡弘樹です。
女子プロ・ボクシングにおいて、一部の団体で使用されている階級について説明します。WBCは「アトム級」、WBAは「ライトミニマム級」、WIBAは「ミニマム級」、IFBAは「ストロー級」と呼んでおり、日本のJBCでは「アトム級」という名称を使用しています。ただし、より重い階級でも、団体によっては「ミニマム級」という同じ名称が使用されているため、混乱が生じることがあります。
女子プロ・ボクシングのみに適用されるこれらの階級の体重制限は、102ポンド以下（国際単位で46.266kg以下）とされています。
代表的な女子ボクサーには、WIBA世界ミニマム級王者の池山直が挙げられます。彼女は一度引退した後に復帰し、44歳で初代WBO女子世界アトム級王者になり、国内最年長の世界王座獲得記録を更新しました。また、WBC女子世界アトム級の小関桃や、WBA女子世界ライトミニマム級の安藤麻里も王者に輝いています。
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